こんばんは〜本業は看護師、たけです!!
先月からICUに異動しまして、絶賛パニック中です!!笑
今後、自分の勉強のために当ブログでも医療ネタを書いて自分の勉強とそれの記録のために使っていきたいと思います。
さて、今日私が受け持った患者さんで、循環補助として使用していた機械があります。
IABP(intra-aortic balloon pumping)!!
日本語では、大動脈バルーンパンピングといって、よく『バルパン』なんて言われていますね!!
さて、このIABPの正体とは!?
- IABPとは!?
- どういう効果があるの?
- IABPの適応について
- IABPのサイズと位置について
- IABPってどうやって心臓とタイミングを合わせてるの?
- IABP挿入患者の観察ポイント
- IABPに伴う合併症
- 血管性の合併症
- 非血管性の合併症
- その他
- バルーンをふくらませている正体は?
- おわりに
- 今の職場に満足してますか!?
IABPとは!?
大動脈内バルーンパンピング(intra-aortic balloon pumping;IABP)とは,30~40mLの大動脈内バルーン(以下,バルーン)を胸部下行大動脈に留置し,心電図または動脈圧に同期させて膨張・収縮させることにより心機能を補助する圧補助循環装置です。
IABPの心拍出量増加効果は,10~20%程度とそれほど多くはありません。しかし,心臓の拡張期には冠動脈の血流を増やし,収縮期には後負荷を軽減することによって,心機能を補助することが可能です。
参考:IABP(大動脈内バルーンパンピング)の仕組み|看護roo![カンゴルー]
⇧⇧
この説明で分かりました!?初めてだとまったく分からないですよね!?笑
図があったのでこちらも引用!!⇩⇩
この図のように下大動脈に細長いバルーンを留置して、
心臓の収縮期はバルーンもしぼみ、
拡張期はバルーンも膨らみという仕組みです!!
どういう効果があるの?
大きく2つの効果があります!!
1、冠動脈の血流確保
diastolic augmentation ダイアストリック オーグメンテーション
心臓の拡張期にバルーンを拡張させることで、上の図のように冠動脈の血流をアップさせて、心筋酸素供給をアップさせます!!
冠動脈の血流の2/3は心臓拡張期での血流なので、拡張期にバルーンが膨らむことで血流を確保できるというわけですね!!
IABPの最も重要な部分で、とにかくこの効果を期待して挿入します!!
急性心筋梗塞などでショック状態になったり、PCI後冠動脈のフローが悪い場合に効果を発揮します!!
2、後負荷の軽減
systolic unloadingシストリック・アンローディング
これ、少し分かりづらいのですが、心臓が収縮する際にバルーンも収縮し全身に血液が流れていきます。
ここでポイントが、
拡張期に膨らんでいた分の容積が一気になくなるとそこに血液を引き込みます。
⇩
結果、心臓は押し出す力が補助され、後負荷の軽減になるということ!!
これだけで、心拍出量が10〜20%もアップするそうです!!すげーッ!!笑
IABPの適応について
ていうかIABPってなんで使ってるの!?っていう話です!!
『バルパン入れるぞ!!』ってDrがせかせかする基準や適応があります。
適応
・急性冠症候群:急性心筋梗塞と不安定狭心症患者
⇨これが当院では一番多いです!!PCI治療が出来ても冠動脈のフローが保てず、IABP挿入って流れがダントツで多い!!
・心原性ショック(心係数2.0L/分/m2以上90mmhg以下)
・ハイリスクな冠動脈治療PCI CABGのバックアップ
・PCI後の冠動脈解離、術後急性冠閉塞
・PCPS併用時の後負荷の軽減
などがあります!!
こうみると、ほぼ冠動脈に血流を送りたいから入れてるって感じですね!!(勉強不足の私の超主観的意見)
禁忌
もちろん禁忌もあります!!
・重篤な大動脈弁閉鎖不全症
・大動脈解離、胸部・腹部大動脈瘤
・大動脈から腸骨動脈にかけて重篤な石灰化がある場合、または両側閉塞性動脈硬化症
IABPのサイズと位置について
サイズは患者さんの体型によって3つあります!!
⇧この図がめっちゃわかりやすい!!笑
- 155cm以下・・・30cc
- 155〜165cm・・・35cc
- 165以上・・・40cc
一応自分が受け持つ時は必ずレントゲンをみてバルーンの位置を確認する癖をつけることが大事です!!
IABPってどうやって心臓とタイミングを合わせてるの?
IABPのタイミングは、心電図と動脈圧でタイミングをはかってバルーンを膨らませたり、しぼませたりしています!!
最近はオートでタイミングをはかってくれるのですごく楽らしいですが、波形をみてIABPが正しく作動しているかをしっかり評価しないといけないため、IABPのモニターで波形をしっかりチェックしましょう!!
その前に、心周期ってご存知ですか!?
心電図でPの時は大動脈圧はどうでどういう動きをしているっていうあれです!!
これを理解するとIABPの波形もわかりやすくなるよ!!とのこと!!
まず、心臓の拡張期にバルーンをふくらませておきたいので、動脈圧で拡張期を探してみます!!すると、山が 2つに分かれているのに気づきます!!これがディクロティックノッチです。これは大動脈弁が締まったサインであり、心臓が拡張期であるサインなのでそれにあわせてバルーンをふくらませるようにするのがいいタイミングだそうです!!
この波形をみて、正しく補助できているかどうかみていきます!!
ちなみに間違った波形はこちら!!
設定自体はシンプルでアシスト比を決めます。1:1や1:3などと心臓が1拍する間に何回バルーンが膨らむかを決めます。
急性期でアシストが必要な方は1:1です!!それから徐々にウィニングするみたいですが、当院のDrはウィニングせず、状態が安定するとウィニングせず、いきなりOFFにして抜去します。なぜか尋ねると『ウィニングしても意味がないから』とのこと。
…..この辺は今から勉強していきます!!笑
IABP挿入患者の観察ポイント
IABP挿入患者は循環動態の変化にいち早く気づかないといけないため下記の観察をしていきます。
原疾患の観察はもちろん、IABPの機械を観察するポイントがいくつかあります。
IABPの条件
- ①トリガー ②アシスト
- 電極の確認
- 波形の異常
- 挿入部の観察
- ①出血の有無 ②感染兆候の有無 ③血栓塞栓症の有無
- IAB駆動チューブの確認
- ①テープ固定の確認 ②血液逆流の有無
- ヘリウム残量の確認
- 電源コードの確認
IABPに伴う合併症
血管性の合併症
下肢の虚血
最も頻度の高い合併症は,バルーン挿入側の下肢に生じる虚血です。原因として,カテーテルによる血流の途絶や血栓形成,動脈損傷が挙げられます。最悪の場合,下肢の壊死に至ることがあります。
動脈損傷(動脈解離を含む)
カテーテル挿入時には,シースやガイドワイヤー,バルーン先端などによる機械的刺激によって動脈壁の穿破や解離を生じることがあります。動脈瘤などの病変がある場合だけでなく,高度の動脈硬化,蛇行狭窄した血管,脆弱な動脈壁など,損傷を起こしやすい患者も存在するため,挿入時には細心の注意が必要です。
重篤な出血
ヘパリンなどの抗凝固療法を施行している患者でしばしばみられます。また,バルーンの収縮と拡張が原因で生じる血小板減少による出血傾向も1つの要因となります。経皮的にバルーンカテーテルを挿入する場合,正しい穿刺部位を選択し,挿入部を確実に圧迫止血することで予防できますが,まれに血腫や仮性動脈瘤を生じることがあります。
血栓塞栓症と臓器虚血
バルーン挿入部およびその血管末梢にみられることが多いですが,バルーン先端に付着した血栓が遊離し,腸間膜動脈や腎動脈,脾動脈,上肢下肢に塞栓症を起こすことも報告されています。
感染
糖尿病の合併,免疫能の低下によって感染を併発し,敗血症に至ることがあります。予防には,IABP挿入時の無菌操作や感染管理が重要です。感染時はバルーンカテーテルを抜去し,入れ替えを行うことが望ましいでしょう。
非血管性の合併症
神経障害
一過性の知覚異常や知覚鈍麻などの軽症なものから,尖足・対麻痺などの重篤なものまで報告されています。原因は不明なことが多いですが,動脈の解離,前脊椎動脈の虚血が原因ともいわれています。同一体位を強いられることによる腓骨神経麻痺にも注意する必要があります。
バルーンの破裂
血管内でバルーンが破裂しヘリウムガスが一度に漏れると,重症な空気塞栓(gas embolism)を生じてしまいます。バルーンの損傷はシースに無理やり挿入するような乱暴な操作や,動脈の石灰化プラークなどによって起こります。
その他
血小板減少や溶血,内臓の乏血などが知られています。血小板減少は比較的頻度が高いですが,バルーン抜去後は自然回復することが多いです。
バルーンをふくらませている正体は?
ヘリウムガスです!!
ヘリウムガスは気体のなかで水素ガスに次いで軽い気体であり,ガス移動時の抵抗が少なく応答性がよいため使用されています。また,引火による爆発の危険性がないため、ヘリウムを使用しているそうです!!
おわりに
IABPはシンプルな構造ですが、奥が深いです!!
今後もっと奥が深い機械が登場すると思うと震えます。
とりあえず、わからなかった事を当ブログで記録していきたいと思います。
間違っていたらすいません笑
今回参考にしたサイト⇩⇩
IABP(大動脈内バルーンパンピング)の仕組み|看護roo![カンゴルー]
ICUで働くなら必ず読むべき本⇩⇩
今の職場に満足してますか!?
看護師として働いていると選択肢が無限にあります!!
それは、看護師にとってとっても嬉しい事でもありますが、悩みの種でもあります!!
・キャリアアップを目指したい
・給料が安い
・子育てに専念できる環境の職場がいい
・応援ナースとして好きな土地で働いてみたい……..など
実際私も3つの病院を経験しましたが、入職するまでどの病院がいいのか全くわかりませんでした!!
病院の口コミや給料について専門スタッフに確認してみたくありませんか??
ナースパワー人材センターの公式ホームページはこちら⇩⇩
看護師紹介の超大手、〝ナースパワー〟で自分にあった職場で確実に月45万以上稼いでみませんか!?
自分にあった職場を口コミから確実に見つけましょう♩
Amazonでお得に買い物するなら、Amazonギフト券にチャージしてお買い物するのをオススメしています!!
なんと、チャージする度に最大2.5%のAmazonポイントが貯まります!!
有効期限も10年で、Amazonで買えないものはほぼないので、お得に買い物が出来ます♩